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子馬の誕生

馬は季節繁殖動物で、妊娠していない成雌馬は日が長くなる春先に発情する。
発情は2〜3日続き、この間に雄を受け入れる。
交配して受胎しなければ約21日後に発情が回帰する。
発情時以外には雌は雄を受け入れないので、
発情の確認には詩情馬(当て馬)を使うことが多い。
じょうぶな柵を介して雄馬と雌馬を接触させ、
雄の臭いかぎ行動やあごのせ行動を拒絶しなければ発情が十分と見なし、種馬と交配させる。馬の妊娠期間は333日とされ、分娩後平均で9日目に発情が回帰する。 


子馬の行動

産まれてからやっと立ち上がった子馬は、フラフラしながら
乳房を探し当てておいしそうにオッパイを。吸い始めます。
その後、子馬は母馬と一緒に生活している間(離乳まで)に、
乳房の場所やオッパイの吸い方、おいしい草とおいしくない草、
毒草とそうでない草を見分けたり、雪の下の隠れている
青草を探すなどを母馬から教わります。


馬具と馬装具

人が馬に乗ることが、人と馬とのふれあいの基本型。そのために、
人と馬の両方に便利なように開発されたいろいろな道具が、馬具と馬装具。
人の思いを馬に伝える道具である馬銜(はみ)や、
それを固定するための頭絡(とうらく)、手綱。いろいろな鞍(くら)。
馬車やそりを引くための道具。これらは、古代から様々な工夫が重ねられ、
現在のかたちになった。


乗り手と馬との意思疎通をはかるための道具

乗り手が手綱を引いたとき、馬の口にかませた馬銜(はみ)が神経が敏感に通る
口角にあたり、馬はそこで乗り手の意向を感じとって乗り手との意思疎通をはかります。


馬銜を固定する頭絡と手綱

馬銜(はみ)を歯槽間縁から外れないように固定する革ひもが
頭絡(とうらく)で、耳で支えた左右の頬革が馬銜の位置を固定します。
顎の下を回して耳から頭絡が外れないように固定するのは喉革です。
それぞれの馬銜の両端には手綱が接続されていて、
使用する馬銜の数によって1本手綱と2本手綱を用います。


引き馬

たとえ人通りの中を通ったとしても、しつけの良い馬は何事もなく引かれるでしょうが、
人に引かれて歩くことは馬にとって自然な行動形式ではありません。
馬は飛越の仕方と同じくらい詳しく、引かれ方も学習せねばなりません。
多くの馬は子馬の時に学習するのですが、何もかも忘れてしまうという
馬の本能に対して、いつでも心構えができていなければなりません。
また多くの人が右利きなので、つねに馬の左側を歩くのが伝統的です。
こうすることで腕力のある手が馬側になります。ですが左右両方で引かれることに
慣らすために、その練習もするようにします。もし馬が左側だけで
引かれるのになれているなら、まるで馬と出会った当初から
右側で引かれねばならなかったように、馬は学習しないといけません。


乗馬が与えてくれるもの

馬のそばへ近寄ってみると、何となく気分が変わる。
あたたかい馬にさわってみると、気持ちが落ち着く。
馬とのふれあいで、ゆったりとした豊かな気持ちになることができる。

また、馬を通して命の大切さを知ったり、自然と人間との関係を理解することができる。


馬は人が教えられない事柄を教えてくれる

学校や親では教えられない事柄(反発をかったり、不信感をあおるようなこと)を、
成長期の子供達は馬と接することによって、自然に理解できてしまうことが多くあります。
人間は動物と接していると、人間同士のつきあいとは違う、心温まるものを感じ、
そこで生まれた自然な感情は、子供達の情緒を豊かにします。

こうした近代科学でも解明できない人間の情緒的な側面を、
乗馬や馬の世話をすることによって、強制するのではなく、
自分自身が納得できる世話を与えようとする試みは、
欧米ではすでにシステム化されています。 


乗馬教育の効果

乗馬療法は、心身の健康を増進させることを目的に行われる乗馬活動の一分野である。
馬の歩行運動にともなって、上下、左右、前後の3次元的な振動が騎乗者の体に伝わる。
そのため、無意識のうちに騎乗者は平衡感覚が磨かれ、全身の筋肉の協調運動が発達する。

馬との一体感が得られることによって満足感が高まり、
乗馬後は心身ともにリラックスした状態になる。
多くの人は乗馬によって日常生活が楽しくなり、
周囲の人ともコミュニケーションの機会が増すなど、
精神面での変化があらわれる。

身体の不自由な人では、乗馬によって手足の関節が自由に動くようになり、
筋肉の過剰な緊張が和らぐといった効果がみられる。


動物を活用した交流活動には、本格的な動物介在療法、乗馬療法にとどまらず、
幅広い活動がみられる。たとえば、牧場や農場でのふれあい学習、
動物たちを連れて小学校や幼稚園などを訪問して動物との
ふれあいの場をつくる移動動物園なども組み込まれている。
また、各種動物の展示会や競技なども、交流活動の1つとして、古くから行われている。

農村・農業体験のなかで、搾乳や乳加工を体験したり、
家畜の出産に立ち会ったりする活動も各地で取り組まれている。
このように、動物を活用した交流活動は、さまざまなものがおこなわれている。

私たち人間と共通する「いのち」が実感でき、さらにお互いに
コミュニケーションも生まれてくる動物とのふれあいを深めていくことは、
大きな感動をよび起こす。



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   用語集
鐙(あぶみ) 乗り手が鞍(くら)に座ったときに、脚をかけるところ。
駈歩(かけあし) 速さは1分間に約330m
馬に乗っていると、1・2・3・1・2・3と3拍子の揺れを感じる。
3のときに人馬ともに宙に浮いた状態になる。
別名:キャンター(canter)
騎座(きざ) 鞍(くら)に座った姿勢の意味で、鞍と密着する腰、尻、大腿部(だいたいぶ)をさす。
脚(きゃく) 大腿(大腿)から膝(ひざ)、ふくらはぎ、踵(かかと)までをさし、
膝から下で馬の腹を圧迫させる脚の扶助(ふじょ)のこと。
隅角(ぐうかく) 馬場の四隅の角のこと。
鞍(くら) 馬の背に置いて、人が乗るための道具。鐙(あぶみ)や腹帯(はらおび)とセットで使用する
鞍数(くらすう) 馬に乗った回数のこと。
軽速歩(けいはやあし) 速歩のときに、乗り手が馬の2拍子のリズムにあわせて
立つ(鞍(くら)から腰を浮かせる)、座るの動作を行う乗り方。
襲歩(しゅうほ) 駈歩で全力疾走した状態。競馬でレース中に見せる走り方。
駈歩では、3本の足が地面についた状態があるのに対して、
襲歩では、多くて2本の足しか地面につかない。
別名:ギャロップ(gallop)
ゼッケン 馬体と鞍(くら)の間に置くクッション。
舌鼓(ぜっこ) 舌を「チッ、チッ、チッ」とならして、馬に注意を促す扶助のひとつ
手綱(たづな) 騎手が馬の運動を操作するために持つ綱。
蹄跡(ていせき) 馬場の柵から約1m内側の直線
蹄跡行進(ていせきこうしん) 馬場の4辺の柵に沿って、約1m内側のところを直進すること。
頭絡(とうらく) 銜(はみ)、手綱のついた複数の皮で構成された馬をコントロールする道具。
斜めに手前(てまえ)を変え 馬場の短辺の柵に沿って直進し、隅角を曲がったところから
斜対隅角のほうへ斜めに直進し、
蹄跡に戻って馬場を逆まわりに直進する運動。
常歩(なみあし) 速さは1分間に約110m。馬が普通に歩いているときの歩き方。
別名:ウォーク(walk)
拍車(はくしゃ) ブーツの踵(かかと)につける金具で、踵の先に突起がついている。
突起部分を馬のお腹に当てて、馬を動かす。
銜(はみ) 馬の口に加えさせて、騎手の手綱操作による合図を馬につたえるためのもの。
速歩(はやあし) 速さは1分間に約220m。馬に乗っていると、1・2・1・2と2拍子の揺れを感じる。
別名:トロット(trot)
腹帯(はらおび) 鞍(くら)を馬体に固定させるための帯(おび)
半巻乗り(はんまきのり) 柵沿いの直進から途中で輪をかき、輪の半分ほどで反対方向へ直進し
蹄跡(ていせき)に戻る運動。
扶助(ふじょ) 騎手の意思を馬に伝える合図。主な扶助として、拳、騎座(きざ)、脚(きゃく)
副扶助として、
拍車、鞭、舌鼓(ぜっこ)がある。
歩様(ほよう) 馬の歩き方。常歩、速歩、駈歩などに分類される。
巻乗り(まきのり) 柵沿いの直進の途中で直径10m程の輪をかいて直進に戻る運動。
無口頭絡(むくちとうらく) 馬を馬房から出すときに使用する道具。

 

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